最近、声優志願の人が増えている気がします。
20代の方が中心ですが、目立つ程です。
そこで調べてみました。
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声優志願者は確かに増加傾向にあるようです。
以下の要因がその背景として考えられます。
アニメやゲームの人気拡大
- アニメやゲーム産業の成長に伴い、声優の需要が大幅に増加しています。
- 日本国内外でアニメが大きな市場を形成していることから、声優業界が注目を浴びています。これに伴い、声優を目指す人が増えているのは自然な流れです。
声優のメディア露出増加
- 声優がアイドル的な存在としてテレビ番組やイベント、ライブなどに出演することが増え、ファンが直接触れ合う機会が多くなっています。このメディア露出が、声優という職業に対する憧れを刺激し、志願者増加の一因となっています。
デジタルコンテンツの普及
- YouTubeやTwitchなどのプラットフォームで、声を使ったコンテンツ(ゲーム実況や朗読など)が人気を集めています。声優という職業が身近に感じられるようになり、志望者が増える要因になっています。
養成所や専門学校の増加
- 声優を育成する養成所や専門学校が全国的に増加しています。声優という職業へのハードルが下がり、より多くの若者が声優を目指す環境が整ってきています。
SNSやインターネットの影響
- SNSやインターネットを通じて、声優活動の裏側やオーディション情報が簡単に得られるようになり、声優を目指すための道が明確化されました。
- また、オンラインで声優のファンや同じ目標を持つ仲間とつながることも容易になり、モチベーションが高まりやすい環境が整っています。
広がる声優の職域
- 昔はアニメや吹き替えに限られていた声優の活動ですが、今ではナレーション、ゲーム、オーディオブック、さらにはバーチャルYouTuber(Vtuber)など、多様な分野で声優が活躍できる場が広がっています。声優の職業の可能性が広がり、志願者が増えている要因の一つとなっています。
子供の憧れの職業ランキングの上昇
- 最近では、子供たちの「将来なりたい職業」に声優がランクインすることが多くなっています。
- アニメやゲームに親しんだ世代が、自然と声優を憧れの職業として考えるようになっている現象です。
このような要因から、声優志願者の数は増え続けており、競争も激化しています。そのため、声優を目指すには技術だけでなく個性やマルチなスキルが求められるようになってきています。
声優業で生活できるようになる人はどれくらい?
声優志願者の中で、生活できるほどの収入を得られるようになる割合は非常に低いと言われています。
実際、声優業界は非常に競争が激しく、多くの志願者が厳しい道を歩むことになります。生活が安定するまでの年数やその割合について、具体的なデータは明確には存在しませんが、以下が一般的な状況を反映しています。
生活できるようになる声優の割合
- 数パーセント程度:志願者や養成所卒業生の中で、実際にプロとして声優業界で活動し続け、生活を安定させることができるのは、わずか数パーセント程度だと言われています。新人声優としてデビューできる人の割合が少ないだけでなく、デビューしても安定した仕事が得られる声優はさらに限られています。
生活できるまでの年数
- 5〜10年:声優として生活できるようになるまでの年数は、通常5〜10年程度かかると言われています。養成所や専門学校を卒業後、フリーランスや事務所に所属しても、すぐに多くの仕事を得られるわけではありません。
- 声優業界は仕事の幅が広がるのに時間がかかるため、少しずつ経験を積んで安定するまでに長い期間を要するケースがほとんどです。
新人声優の収入状況
- 初期の収入は非常に低い:新人声優はアニメやゲームでのメインキャラクターを担当する機会が少なく、単発の仕事や端役、オーディションで勝ち取った小さな仕事が中心となります。
- これでは生活を支えるには不十分な収入となることが多く、デビュー当初はアルバイトをしながら生計を立てる人が多いです。
声優業界のギャラ体系
- 声優のギャラは、基本的にランク制になっており、新人は「ジュニアランク」として設定されることが多いです。ジュニアランクのギャラは1回の収録で数万円程度ですが、これが定期的にあるわけではなく、収入は不安定です。
- 経験を積んでキャリアを重ねることで「Aランク」「Bランク」といった上位ランクに昇格し、収入も増える可能性があります。
他の活動での収入補完
- 最近では、声優としての活動以外にも、イベント出演、歌手活動、ナレーション、YouTubeやVtuberなど、他の活動で収入を得る声優が増えています。
- これらの副業的な活動が収入の一部を補完し、声優としての生活を支えるケースが増加しています。
運とタイミングの要素
- 声優業界は、実力だけでなく運やタイミングが大きく関わると言われています。特定のアニメやゲームでブレイクする機会がなければ、長い期間仕事が安定しないこともあります。
- そのため、実力を持っていても、タイミングによって大きく左右されることが多いです。
まとめ
- 生活できる声優の割合:志願者の中で、プロとして生活が安定するまで達するのはほんの数パーセント。
- 達するまでの年数:おおよそ5〜10年の下積み期間が必要。
- 収入の不安定さ:新人時代は収入が低く、アルバイトや副業が必要なケースが多い。
声優としての成功には長い時間がかかることが多く、粘り強く努力し続けるしかないようです。
また、声優業界での成功には、多様なスキルや活動領域を持つことが求められることも増えています。
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知人の20代後半男性は「最近やっと毎月数万円だけど継続的にお金が入るようになった」と嬉しそうに話してました。「毎回仕事を貰うのに必要枠の半数以下を無名の人たちでリハーサルして勝ち取るしかない」「監督や事務所の人との人間関係も重要」とも話してくれました。
プロの声優への成功例
声優志願者から実際にプロの声優として成功を収めた例はあります。
いくつかの有名な声優がどのようにして志願者からプロの声優としてのキャリアを築いたかについての実例です。
山寺宏一
- キャリアの始まり: 山寺宏一さんは元々、俳優志望で劇団に所属していました。しかし、声優のオーディションを受けたことがきっかけで声優業に足を踏み入れます。1980年代後半に声優としてデビューし、その後アニメや映画の吹き替えで大活躍することになりました。
- 転機: 映画『アラジン』のジーニー役や、アニメ『カウボーイビバップ』のスパイク役で人気を博し、マルチな声の表現力で業界内外にその名を広めました。今では「七色の声を持つ男」として有名で、声優だけでなく、テレビ番組やナレーションなど幅広く活躍しています。
花澤香菜
- キャリアの始まり: 花澤香菜さんは子役として活動していましたが、2000年代に声優としての道を歩み始めます。彼女が声優として注目を浴びたのは、2006年のアニメ『ゼーガペイン』でのカミナギ・リョーコ役です。
- 転機: その後、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の黒猫役や、『物語シリーズ』の千石撫子役など、数々の人気アニメで主役級のキャラクターを演じ、瞬く間に人気声優となりました。さらに、声優だけでなく歌手としても活躍し、個人としての音楽活動でも成功を収めています。
梶裕貴
- キャリアの始まり: 梶裕貴さんはもともと俳優を目指していたものの、演技の一環として声優の勉強を始めました。2004年に声優としてのデビューを果たし、その後徐々に声優としてのキャリアを積んでいきます。
- 転機: アニメ『進撃の巨人』のエレン・イェーガー役で大ブレイクしました。この役を通じて彼の名は国際的にも広まり、その後は『七つの大罪』のメリオダス役や『僕のヒーローアカデミア』の轟焦凍役など、多くの人気作品に出演し、トップ声優の一人として確立しました。
沢城みゆき
- キャリアの始まり: 沢城みゆきさんは、高校生の時にアニメ『デ・ジ・キャラット』のオーディションに合格し、声優デビューを果たしました。プロの養成所に通うことなく、直接オーディションを通じて声優の道に進んだのが彼女のキャリアのスタートです。
- 転機: 沢城さんはその後、『ローゼンメイデン』の真紅役や『ルパン三世』の峰不二子役で注目され、多様な役柄をこなす実力派声優として高く評価されています。彼女はまた、数多くの吹き替えやナレーションの仕事も手掛け、声優業界における多才な声優としての地位を確立しています。
水樹奈々
- キャリアの始まり: 水樹奈々さんは子供の頃から演歌歌手を目指していましたが、養成所に通いながら声優としてのトレーニングも受けました。1997年に声優デビューし、徐々に知名度を上げていきました。
- 転機: アニメ『魔法少女リリカルなのは』のフェイト・テスタロッサ役で人気を博し、その後は声優としてだけでなく、歌手としても大成功を収めました。声優界で初めてNHK紅白歌合戦に出場するという快挙を成し遂げ、声優と歌手の二刀流で活躍しています。
中村悠一
- キャリアの始まり: 中村悠一さんは養成所を経て2001年に声優デビュー。最初は端役が多かったものの、徐々に実力を認められ、アニメやゲームでの重要な役どころを得るようになります。
- 転機: アニメ『CLANNAD』の岡崎朋也役や、『おおきく振りかぶって』の阿部隆也役で大きく注目され、その後『機動戦士ガンダム00』のグラハム・エーカー役や『マクロスF』の早乙女アルト役など、メインキャラクターを多数演じるようになりました。幅広い役柄を演じる実力派として知られています。
まとめ
これらの声優は、志願者からプロとして成功するまでさまざまな道を歩んできましたが、共通しているのは「演技力」「粘り強い努力」「チャンスを掴む運」といった要素です。
どの声優も最初は無名で、下積み時代を経て今の地位に到達しています。努力を積み重ねることが、声優業界での成功へつながったようです。
誰もが成功者になれるものではない厳しい世界ですね。
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