飲食店開業での借入金
飲食店開業するには初期段階で多額の資金が必要になります。
全て実費で準備できる方は少なく、多くの方が金融公庫や信金から借入する事になるかと思います。
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個人が飲食店を開業する際の借入金は、一般的に300万円から1000万円程度が多いと言われています。これは店舗の規模、立地、内装・設備の内容によって違います。
自己資金が半分はあると言われますが、それ以上それ以下と人それぞれかと思います。
では借入金の返済にどのくらいの年数がかかるでしょうか?
借入額ごとに返済年数の目安です。
借入金300万円~500万円のケース
- 借入額: 300万~500万円(小規模カフェ、テイクアウト専門など)
- 返済期間の目安: 3~5年
- 月々の返済額: 5~10万円(利息込み)
- 特徴: 比較的小規模のため、月々の返済額を抑えられる場合が多いですが、集客が安定しないと返済に時間がかかります。アルバイトやパートタイムでの副収入が返済の助けとなることもあります。
借入金500万円~800万円のケース
- 借入額: 500万~800万円(小~中規模レストラン、イートイン可能な飲食店など)
- 返済期間の目安: 5~7年
- 月々の返済額: 10~12万円(利息込み)
- 特徴: 事業が軌道に乗るまでの数年が重要で、赤字が続くと自己資金を返済に充てざるを得ないことも多いです。店舗規模が大きい場合、固定費の負担も大きくなるため、軌道に乗せるまでの工夫が求められます。
借入金1000万円以上のケース
- 借入額: 1000万円以上(設備投資の多い中~大型の飲食店、居酒屋やレストランなど)
- 返済期間の目安: 10~15年
- 月々の返済額: 15~20万円(利息込み)
- 特徴: 初期投資が多いために返済期間も長くなり、長期的な収支計画が欠かせません。売上が計画通りでないと、返済がさらに長期化するリスクもあります。事業が軌道に乗らない場合、店舗や設備の売却が必要になることもあります。
飲食店返済におけるポイント
- 収益の安定化: 開業初期は利益が少ないこともあるため、半年~1年程度は収益が少なくても返済できる資金繰りが望ましいです。
- 資金計画の見直し: 事業が伸び悩んだ場合、金融機関と相談して返済計画をリスケジュールすることも可能です。
- 副収入の活用: アルバイトや副業で得た収入を返済に充て、負担を軽減するケースもあります。
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返済にかかる年数は店舗の成功度合いや資金繰り状況で異なります。
当然、規模が大きくなれば返済金額も返済期間も長期化します。
期間内に順風満帆と行けばよいのですが、何が起きるかわかりません。最近ではコロナ騒動が大きい出来事です。それ以前にも震災などの自然災害も想定外で起きてます。
飲食店廃業し残債の実例
飲食店経営は再現性は事業ですが、廃業リスクも非常に高い事業です。
当初の計画通りにいかず、止む無く廃業される方も多くいます。
廃業しても借入金は残ります。
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飲食店開業後に失敗して多額の借金を抱えた場合、返済には数年から10年以上かかると言われてます。返済期間は、借入額、収入、生活費、再就職の有無などによって異なります。
いくつかの事例の紹介です。
事例1: 300万円の借入で3~5年の返済
- 状況: 30代の男性がカフェを開業し、初期費用に300万円を借り入れました。順調に見えたものの、半年で集客に失敗し閉店。
- 返済方法: 閉店後、アルバイトで生活費を稼ぎながら、月5万円ずつ返済を開始。再就職して月の返済額を増やすことで、最終的に約4年で完済。
- ポイント: 月々の支出を抑え、生活費以外を全て返済に充てる努力が鍵になりました。
事例2: 1000万円の借入で10年以上の返済
- 状況: 40代の夫婦が飲食店を開業し、改装や設備購入に1000万円を借入。3年営業を続けたものの、コロナ禍で客足が途絶え閉店に追い込まれる。
- 返済方法: 店舗は閉店後に売却し、一部負債を圧縮。夫婦で飲食業とは別の仕事を見つけ、毎月7万円を返済。利子もかかるため、返済期間は15年近くを要すると見込まれる。
- ポイント: 店舗売却による一部補填が助けになったものの、高額な借入金は長期にわたり負担となりました。
事例3: 500万円の借入で7年の返済
- 状況: 20代の女性が飲食業に夢を抱き開業、500万円の資金を借りてレストランをオープン。しかし経営に必要な知識が不足し、1年以内で閉店。
- 返済方法: 親からの一部援助と並行して再就職し、生活費を削りながら月6万円を返済。ボーナス月は増額し、約7年で返済を完了。
- ポイント: 経営知識不足での失敗だったが、親の支援や再就職によって少し早めに返済できました。
飲食店の失敗後の借金返済は、精神的・体力的な消耗が大きいです。
借入金が多額ですと返済にも時間が掛かります。
再起を考えて5年、6年・・・10年以上を勤め人をしながら返済できた時に同じ考えを維持できるでしょうか?
30代で廃業し返済した頃には40代、50代です。
40代で廃業してやっと返済が終わった50代、60代では気力も体力もかなり変わっていると思います。
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そこから新規開業に新たに貯えを作るのに何年かかりますか?
その年齢ですと老後資金も考えなくてはなりません。
お子さんがいれば教育費もかかります。
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個人が飲食店開業するのに借入金の問題が大きいのです。
事業は最初から成功する方がレアです。
現在成功していると言われている方々も何度も失敗していると話されます。
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飲食店開業は一般の人が人生において何度もチャレンジするのが難しいのは資金の問題です。
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