部下や子供への指導の際、あなたは「叱る」のではなく「怒る」になってませんか?それ逆効果です

人材育成

気づかず内に怒ってませんか?

職場にて部下や後輩への指導、家庭では子供への教育として厳しくなることがあります。

その時にあなたは「叱る」ではなく「怒る」になってませんか?

これは似ているようで全く違う事です。

目的は相手へ行いへの改善のはずですが、叱るが起こるになると全く違う結果を生む事もあります。

逆効果にさえなりかねません。

昨今の職場では、場合によってはパワハラとして問題視される可能性もあります。

ハラスメントの考えとして相手がどう思うかです。

その場の感情に流され「叱る」つもりが単に「怒られた」となると相手への指導どころか反発を買うだけです。

「今日の部長不機嫌だから怒られた」

「意味わからんで怒ってきた」

「ヒステリックに怒られた」

など職場で聞く事はないでしょうか?

自分では指導しているつもりですが、怒られた相手は「そもそも何を怒られているのかもわからない」って事があります。

とは言え、そこで反論しても時間がもったいない、余計に怒られる、話が長くなりそう・・・等で

「一先ず謝って早く終わらせよう」となってませんか?

もし同じような事が再発して「前にも言ったのになぜまた同じことを言わせるんだ!」とヒートアップしてもそれはあなたの独りよがりに過ぎません。

だって相手は何も覚えていないのですから。

意味わからなく怒られたとしか覚えていないでしょう。

厳しいですが、はっきり言えば「ご自身では部下や子供の為」にと思い、叱ったつもりですが、

実は「ご自身の感情のまま相手に自分の気持ちをぶつけただけに過ぎない行為」ではなかったでしょうか?

行った行為の軸が「相手」ではなく、「自分」になっていませんか?

ですから、再発すれば「先日私がもしくは俺が言った事をなぜわかっていないのか」となります。

自分が言ったことを無視されたように思えて余計に腹立たしく感じるからです。

怒るは自分の感情であり、相手を思っての叱るとは違うのです。

叱ると怒るの違い

「叱る」と「怒る」には明確な違いがあり、その違いが部下や子供に与える影響に大きく関係します。


叱る

  • 目的: 相手の成長や改善を促すために行う。
  • 感情: 感情的ではなく、冷静に行われる。
  • 内容: 相手の行動や結果に焦点を当てる。
    例: 「この部分はこう改善すればもっと良くなるよ。」
  • 結果: 相手が自分の行動を見直し、成長の機会として受け取る可能性が高い。信頼関係が維持されやすい。

怒る

  • 目的: 自分の感情を発散するため。
  • 感情: 感情的で、制御が効いていない場合が多い。
  • 内容: 相手の人格や存在自体を否定するような発言になることがある。
    例: 「なんでこんなこともできないのか!」
  • 結果: 相手が委縮したり、萎縮してしまう可能性がある。信頼関係が損なわれる危険性が高い。

結果への影響

  • 叱る場合: 相手はポジティブに受け止めやすく、行動改善に繋がることが多い。また、信頼関係が深まり、次回以降のコミュニケーションもスムーズになる。
  • 怒る場合: 相手が恐怖や不安を感じ、言われた内容よりも感情的な部分に注目しがち。これにより、成長の機会を失うこともある。さらに、相手との関係が悪化し、言われた内容に耳を傾けなくなる可能性が高い。

良い指導をするためのポイント

  1. 冷静でいること: 感情に流されず、冷静に話す。
  2. 具体的に指摘する: 問題行動や改善点を具体的に示す。
  3. タイミングを考える: 相手が冷静に話を聞ける状態の時を選ぶ。
  4. 感謝や励ましを添える: 叱った後には前向きなメッセージを伝える。

「叱る」と「怒る」の違いを意識することで、部下や子供に対する指導がより建設的になり、良好な人間関係を築くことができます。

自分は叱っているか?怒っているか?

熱くなってしまい、自分でも叱っているのか?怒っているのか?わからなくなることがあります。

自分が「叱る」のではなく「怒る」状態になっていると気づくためのシグナルを認識することは、自己管理や関係性の改善において非常に重要です。

以下のシグナルに注意することで、自分の感情を客観的に振り返ることができます。


怒っていることに気づくためのシグナル

心理的・感情的なシグナル

  • 感情が爆発しそう: 頭に血が上る、胸がざわつくなど、怒りが強く湧き上がる感覚を感じる。
  • 相手を責める気持ち: 「なんでこんなこともできないんだ!」という否定的な感情が強くなる。
  • 焦りや苛立ち: 冷静さを欠き、早く問題を片付けたいという衝動がある。

言葉のシグナル

  • 感情的な言葉が多い: 「いつも」「絶対」「なんでこんなことするんだ」など、極端で感情的な表現を使っている。
  • 相手の人格を否定する: 行動ではなく人そのものに焦点を当てて批判している。
    • 例: 「君は本当にダメだね」 vs 「ここをこう改善しよう」

身体的なシグナル

  • 身体の緊張: 手や肩に力が入る、呼吸が浅く速くなる。
  • 声が大きくなる: 無意識に声のトーンやボリュームが上がる。
  • 身振りが荒くなる: 手を振り回す、机を叩くなど。

思考のシグナル

  • 相手を見下すような考え: 「どうしてこんな簡単なことも分からないんだ」と思う。
  • 目的を忘れている: なぜこの状況を改善したいのかよりも、自分の不快感を解消することが優先されている。

怒りを冷静に切り替えるための対処法

  1. 感情の高まりに気づく
    • 「自分は今、怒っている」と認識するだけでも冷静さを取り戻しやすい。
    • 深呼吸を3~5回行い、身体をリラックスさせる。
  2. 一旦間を取る
    • その場を少し離れる、席を外すなどして気持ちを落ち着ける。
    • 「少し時間をください」と言ってクールダウンの時間を作る。
  3. 目的を再確認する
    • なぜこの話をする必要があるのか、「相手にどうなってほしいのか」を考える。
    • 問題解決や相手の成長が目的であれば、怒りは不要と気づく。
  4. 客観視する
    • 自分の言葉や行動を第三者の目で振り返る。
    • 「この言い方をされたら自分ならどう感じるだろう?」と考える。
  5. 具体的に話す準備をする
    • 感情ではなく、事実や行動に焦点を当てて話す内容を整理する。

これらのシグナルに気づき、適切に対処することで、「叱る」と「怒る」をより明確に区別できるようになります。

また、自分の感情をコントロールできることで、信頼関係もより深まります。

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