ねずみがいたら客足が遠のく
飲食店にて虫の混入クレームが時にあります。
野菜に青虫が付着していたと言ったものです。
これはある意味、その野菜が殺虫剤の付着がないか少ない良質とも言えます。
もちろん、嫌がる方にそんな事を言ったらいけませんが。
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また、ゴキブリなどの害虫は少なからずいるものです。
昔デパ地下の厨房で働いた時の事です。
定期的に害虫駆除をされていましが、その施工後の翌日に出勤するとその多さに毎回驚かされました。
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ゴキブリ以上に厄介なのがねずみです。
キャラクターとしては人気がありますが、実際は大変です。
飲食店店主にとって、致命傷にもなりかねないと考えざる負えません。
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有名チェーンのレスランで食事をしている時に店内を走っており、女性客が悲鳴を上げている光景を見た事があります。
そのような店には2度と行きません。
まだ、食事前であればキャンセルしたかもしれません。
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なぜそこまでねずみを嫌がるか?
それは鼠は深刻な健康被害になりかねない病原菌を広げる可能性があるからです。
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そしてネズミは繁殖率が高く、行動能力も高いので1度住みつかれると対応するのが厄介です。
ですので、先ずは住みつかれないように普段から対策が必須です。
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ねずみ被害が命取り
飲食店経営において、ねずみ被害が命取りとなる理由は以下の通りです。
衛生問題
ねずみは食材や調理器具に接触することで、サルモネラ菌や大腸菌などの病原菌を広げる可能性があります。また、ねずみの排泄物や毛が食品に混入すると、健康被害を引き起こすリスクがあります。これにより、保健所からの指導や営業停止措置が取られることがあります。
評判の低下
もしねずみ被害が顧客に知られると、店の信用や評判が大きく損なわれます。口コミやSNSを通じて情報が広まることで、顧客離れが加速し、売上に直結する問題となります。
法的リスク
食品衛生法に基づき、飲食店は衛生管理を徹底する義務があります。ねずみ被害による健康被害が発生した場合、法的責任を問われる可能性があり、損害賠償や訴訟に発展することもあります。
経済的損失
ねずみが店舗の配線をかじったり、備品を破損させたりすることで、修理や設備交換にコストがかかります。また、被害による一時的な休業も大きな損失につながります。
保健所や行政の監視強化
一度ねずみ被害が発覚すると、保健所や行政による監視が厳しくなり、再発防止のための追加的な衛生管理や投資が求められます。
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ねずみが持つ病原菌
ねずみが持つ病原菌は多岐にわたり、飲食店や家庭に深刻な健康リスクをもたらします。
ねずみが媒介する主な病原菌や感染症です。
ねずみが媒介する主な病原菌
サルモネラ菌 (Salmonella spp.)
- 感染経路: ねずみの糞や尿が食品や調理器具に付着し、それを介して感染します。
- 症状: 腹痛、下痢、発熱、嘔吐。
- 影響: 食中毒を引き起こし、特に免疫力が低い人に重症化するリスクが高い。
レプトスピラ菌 (Leptospira spp.)
- 感染症: レプトスピラ症(黄疸出血性レプトスピラ症)。
- 感染経路: ねずみの尿が水や土壌に混入し、それに触れたり、傷口や粘膜を通じて感染します。
- 症状: 高熱、頭痛、筋肉痛、黄疸、腎臓や肝臓の障害。
- 影響: 放置すると致命的になることもある。
ハンタウイルス (Hantavirus)
- 感染症: ハンタウイルス肺症候群(HPS)や腎症候性出血熱(HFRS)。
- 感染経路: ねずみの糞や尿、唾液が乾燥して空気中に舞い、それを吸い込むことで感染します。
- 症状: 発熱、筋肉痛、呼吸困難、腎臓の障害。
- 影響: 致死率が高い。
ペスト菌 (Yersinia pestis)
- 感染症: ペスト(腺ペスト、肺ペストなど)。
- 感染経路: ねずみが持つノミを介して感染。
- 症状: 高熱、リンパ節の腫れ、呼吸困難。
- 影響: 適切な治療を受けないと致命的。
リステリア菌 (Listeria monocytogenes)
- 感染症: リステリア症。
- 感染経路: ねずみが触れた食品を通じて感染。
- 症状: 発熱、筋肉痛、嘔吐、妊婦の場合は流産や胎児への影響。
- 影響: 免疫力が低い人に重症化するリスク。
腸管出血性大腸菌 (O157など)
- 感染経路: ねずみの糞が食品に混入することで感染。
- 症状: 激しい腹痛、血便、腎不全(溶血性尿毒症症候群)。
- 影響: 重篤な場合は死に至ることもある。
トキソプラズマ (Toxoplasma gondii)
- 感染症: トキソプラズマ症。
- 感染経路: ねずみが持つ寄生虫が他の動物(特に猫)を介して人間に感染。
- 症状: 免疫力が低い場合、発熱、リンパ節の腫れ、視覚障害。
ねずみ被害を防ぐには
- 清掃の徹底: 食品の残りかすを完全に除去。
- ゴミ管理: ゴミは密閉容器に保管し、速やかに処分する。
- 侵入経路の封鎖: 建物の隙間や排水口をふさぐ。
- 専門業者への依頼: 定期的なねずみ駆除とモニタリングを行う。
ねずみが媒介する病原菌は非常に危険で、適切な衛生管理が欠かせません。特に飲食店では、ねずみ被害が営業停止や法的責任につながる可能性があるため、早急な対応が重要です。
最短10分でネズミのトラブルを解決【ねずみ駆除ラッター】繁殖率が高い
ねずみの繁殖率は非常に高く、短期間で個体数が急激に増加するため、早期対策が重要です。
繁殖期間
- 性成熟の速さ:
- ドブネズミ: 生後2~3か月で性成熟。
- ハツカネズミ: 生後1~1.5か月で性成熟。
- 妊娠期間: 約19~25日。
- 出産間隔: 妊娠後すぐに交尾が可能で、年中繁殖する。
産仔数
- 1回の出産での子どもの数:
- ドブネズミ: 6~12匹。
- ハツカネズミ: 5~10匹。
- 年間の出産回数: 5~10回(環境次第で増減)。
繁殖率の計算例
ドブネズミの場合を例にすると:
- 1組のねずみ(オスとメス)が繁殖した場合:
- 1年間で5回出産すると仮定。
- 1回あたりの出産数が10匹。
- 子どもが性成熟するとさらに繁殖が始まる。
1組 → 1年で約50匹 → さらに次世代で数百匹
最終的には1年で数百~数千匹に増える可能性があります。
ねずみの繁殖力を甘く見て放置すると、短期間で手に負えない状況になることがあります。早めの予防と駆除が重要です。
ねずみの行動能力の高さ
ねずみは非常に高い行動能力を持ち、夜行性の特性を持っています。そのため、ねずみ被害の早期発見や効果的な対策には、ねずみの行動特性を理解することが重要です。
運動能力
- ジャンプ力: 垂直で約50cm、水平で約1m以上ジャンプ可能。
- 登攀能力: 壁や配管を登る能力があり、垂直面も容易に移動します。
- 泳ぐ力: 水中で数分間泳ぎ、下水管を通って侵入することも可能。
- 狭い隙間への侵入: ドブネズミで約1.5cm、ハツカネズミで約1cmの隙間があれば侵入可能。
感覚
- 嗅覚: 食べ物の匂いを敏感に察知し、食料を探す。
- 触覚: ヒゲを使って暗い場所でも障害物を避けて移動可能。
- 聴覚: 高周波の音を感知できる。
- 視覚: 夜行性のため暗闇でも活動できるが、視力は人間より劣る。
知能
- 学習能力: 新しい環境や危険を迅速に学習し、罠や毒餌を避ける。
- 社会性: 群れで行動することが多く、情報を共有する能力がある。
夜行性
- ねずみは夜行性で、主に夜間に活動します。昼間は巣穴や隠れ場所で休息し、暗くなると食料や水を求めて動き出します。
- 人間が寝静まる夜間を選んで活動するため、気配を感じにくいことが多いです。
行動範囲
- 行動範囲: ドブネズミは半径50~100m、ハツカネズミは半径10~30m程度の範囲で行動します。
- 巣と食料の距離: 巣は食料が豊富な場所から比較的近い場所に作られることが多いです。
ねずみは運動能力と学習能力が高く、夜間に活発に動くため、被害に気づくのが遅れやすい動物です。ねずみの特性を理解し、適切な予防と駆除策を講じることが重要です。
ねずみ対策
経験上、ねずみに1度住みつかれると容易に排除できません。
極力住みつかれないように、従業員にも徹底した教育は欠かせません。
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また、店舗で対策できると言ったら毎晩閉店後にねずみ取りを設置して帰り、朝回収すると言った地味な活動にお繰り返しになります。
夜行性で行動範囲が広いので、早々簡単にはいきません。
閉店作業時に食在庫のドアを閉め忘れた際に侵入され被害にあった事もあります。
賢い生き物だと思います。
行動能力に基づいた対策
- 侵入経路の封鎖:
- 小さな隙間や配管の穴を埋める。
- 配管や通風口に金網を設置する。
- 食料の管理:
- 食品やゴミは密閉容器で保管。
- 夜間は食材を片付け、台所を清潔に保つ。
- 捕獲と駆除:
- ねずみ捕りや毒餌を設置。
- 行動範囲を考慮し、巣や移動経路を特定する。
繁殖しやすい条件
- 食料が豊富: ゴミや食品の残りかす。
- 安全な巣: 壁の隙間、天井裏、倉庫。
- 快適な環境: 温度が一定で、人間の干渉が少ない場所。
衛生対策
- 清掃の徹底: 食品の残りかすを完全に除去。
- ゴミ管理: ゴミは密閉容器に保管し、速やかに処分する。
- 侵入経路の封鎖: 建物の隙間や排水口をふさぐ。
- 専門業者への依頼: 定期的なねずみ駆除とモニタリングを行う。
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