飲食店を開業してはいけない訳

飲食店経営

飲食店開業はすべきではない訳

飲食業界で働いていたらいつかは自分の店を持ちたいと思うものです。

もしくは脱サラして始めやすいのも事実でしょう。

しかし、個人で潤沢な資金があり趣味で開業するのではないなら飲食店開業はすべきではありません。

確かに飲食業は楽しいです。

人と人がふれあいの場であり、美味しいものを食べて皆がハッピーなれます。

料理を作品と考えると自分が提供する料理を評価し褒められれば素直に嬉しいものです。

会社勤めですと会社の方針や上司の指示や承認で自分の思い通りの料理もサービスも提供できません。

それが個人だ開業すれば全て自分の意思決定で行えます。

これは会社員では味わえない満足感です。

ですが開業すべきではありません。

開業するのは大変です。

物件探し、契約や承認申請の数々、資金調達、資材の調達先の確保等々・・・やる事は山のようにあります。

ですが、頑張り屋さんならできてしまいます。

ですが飲食店開業はおススメできません。

リスクが高すぎるビジネス

なぜおススメできないか?

それはリスクが高いからです。

飲食店開業も当たり前ですが新規ビジネスです。

新規ビジネスを始めて全て成功しているとお考えですか?

会社員をしているとこの発想や考えがありません。

だって身近で体験する機会がないからです。

勿論、社長や新規ビジネスを立ち上げる部署にいる方は違うかと思います。

失敗をしても右往左往しても何とか軌道に乗るものと楽観的に考えてしまいがちです。

もしくは「俺は違う」「私は絶対成功する」

根拠ない自信があるものです。

その自信は悪い事ではないですが、そんな方は頑張り屋さんなので立ち止まらず、進んでしまい傷口を広げてしまう傾向にあるでしょう。

現在成功している億万長者の経営者でも新規事業の7~8割は失敗してきたと笑って話されます。

ビジネスをいくつも手掛けている人ですらそんなものです。

それが勤め人をしていて新規で飲食店ビジネスを立ち上げて成功するでしょうか?

3年以内に7割が廃業してます。

10年継続している飲食店は1割以下と言われています。

都市部ですと1年どころか半年も続かずに閉店した店もありますよね。

それ程リスクの高いビジネスです。

新規ビジネスを始めるのにとても大切な事

新規ビジネスを始める事や個人事業を行うことは悪い事ではないと思います。

多様化されている現在では個人事業や副業は益々盛んになると思われます。

ただ原則を忘れてはいけません。

ビジネスを始めるのに「小さく初める事」がとても大切です。

参考としてホリエモンさんもビジネス四原則として

在庫を持たない、利益率が高い、小資金で始められる、定期的な収入が見込める

と言われています。

飲食店開業は小さく初め難いビジネスモデルです。

例外としてリヤカー、屋台、移動販売カーなどはありますが、これはこれで課題があります。

店舗開業は兎に角、初期投資が非常に高いです。

最初に1,000万円ぐらいは必要です。

勿論、物件や業態、それに居ぬきか否か等で多少は変わるでしょうが、700~800万円を下るのは厳しいと思います。

これだけの資金を投じて3年以内の7割は廃業する厳しいビジネスです。

頑張り屋さんは廃業を中々決められず、更に頑張ってしまいますので、これにプラスの費用が発生するものです。

このお金が貯金してきたお金であれば廃業してチャラで終わります。

これもきついですが、多くの方が借入金で調達しているものです。

ですので廃業した時点で借金だけが残ります。

数百万円もですよ。

廃業を決断した時にプラスマイナス0ではなく、マイナススタートになるのです。

これが何を意味しているかわかりますか?

新規ビジネスは失敗を繰り返すもの

ビジネスは失敗を繰り返し、成功していくものです。

前者の事例ですと7~8割失敗して2割の成功を勝ち取る訳です。

ですので新規ビジネスは失敗ありきで当然なのです。

ですが、飲食店はそれが難しいビジネスモデルなのです。

失敗を繰り返したいのに、最初の店舗で失敗し数百万円の借金を抱えてしまいます。

廃業して「よし再チャレンジだぁ~明日から次の飲食店開業準備を頑張ろう!」

とはできませんよね。

先ずは謝金返済を生活しながらしていかなくてはなりません。

借金の金額にも寄りますが、例えば500万円の残債があれば月に5万円返済すると100ヵ月かかります。

100ヵ月とは約8年3か月です。

これだけの期間を先ずは費やす必要があります。

どうにか借金が返済済んで、再度飲食店開業の準備金を貯えるのに何年かかりますか?

例えば300万円貯めるのに同じく月5万円づつ行ったら60ヵ月かかります。

60ヵ月とは5年です。

合わせて約13年3か月後でないと再チャレンジの準備に入れないのです。

勿論この期間に生活をしていかなねばなりません。

家族を養ったり、子供育てるのに教育費もかかる中で月5万円は決して楽な金額ではないです。

抑々、これだけの期間を開けて再チャレンジする気持ちがありますか?

年齢も30代の人であったら40代になっているし、40代なら50代です。

気力や体力が変わっているものです。

それでも再チャレンジしてまた失敗したら・・・

飲食店開業は失敗できないビジネスモデルなのでやるべきではないのです。

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