独立、即成功する程簡単ではない
会社勤めを辞めて独立したいと考えた時、どのようにしますか?
退職届を出して、「さぁ始めよう!」と言って上手く行けば良いです。
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ですが、事業である以上成功するより失敗の確率の方が高いのが現実です。
立ち上げて即収入が安定すると考えるのは楽天的ではないでしょうか?
勿論上手く行けば良いですが・・・
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独立時、既に複数のクライアント契約があり安定した収益が確約されている方は少数です。
多くの方はそんな恵まれた状況ではないでしょう。
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ですので、これから行う事業を先ずは副業として行い、軌道に乗せて行きながら退職の時期を見極める方が現実的です。
また、退職した場合では完全に軌道に乗るまでは、アルバイトをして安定した収益を確保しておく方が精神的に安定します。
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収益=お金が安定しない、お金が減る事は想定以上に精神的なストレスです。
その上、家族特に配偶者との関係にひびが入る原因になります。
配偶者が独立を反対する理由の断トツは「お金」でしょう。
お金がなくなると「夢だけでは生活していけない」等々言われ喧嘩になるのは容易に想像できますよね。
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今時、高い時給のアルバイトは多くなり、どこも人手不足です。
高い時給のアルバイトを探せば長い時間働かなくても生活費やその一部を稼ぐことができます。
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リスクを最小限に抑えつつ、収入の安定化を目指すための道筋を十分に検討すべきではないでしょうか。
検討材料を幾つか下記に提案してみました。
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現状の確認と目標設定
- 現状の収入と支出を把握:副業からの収入が生活費を十分にカバーできるか確認です。会社の給料を失っても問題なく生活できるかをシミュレーションします。
- 目標設定:収入の目標額や、辞めるタイミングを明確にします(例:副業収入が会社の給料の70%に達したら辞めるなど)。
副業の強化
- 市場リサーチ:副業が成長し続けるか、市場や業界のトレンドを確認します。
- 時間管理の改善:副業に費やす時間を増やし、本業を辞めた際の生活リズムに近づけます。
- スキル向上:副業に必要なスキルや知識を強化し、競争力を高めます。
リスク管理と準備
- 緊急資金の確保:予期せぬ収入減少や生活費に備え、6ヶ月分以上の生活費を貯金したいです。できれば生活防衛資金は1年以上あると精神的安泰です。
- 副業の収入安定化:季節的な変動や収入の不安定さを克服するため、複数の収入源を確保します。
- 社会保障の確認:会社を辞めると健康保険や年金が変わるため、それに備える準備が必要です。
ビジネス化とスケールアップ
- 法人化や事業登録:事業を拡大する場合、法人化や開業届を出すことで、税金面でのメリットを得ることができます。
- 営業・マーケティングの強化:顧客ベースを拡大するために、SNS、広告、口コミなどを利用して積極的にマーケティングを行います。
退職と独立の準備
- 退職計画の作成:副業が安定し始めたら、会社の退職時期を決め、円滑に退職するための手続きや同僚との引継ぎを準備します。
- 保険・年金の手続き:健康保険や年金の変更手続きを確認し、必要な変更を行います。
副業が十分に軌道に乗るまで時間がかかる前提で、焦らずに段階的に進めることが重要です。
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事業は100%成功する事は先ずないと考えおく必要があります。
100%どころか実施した2~3割成功できれば、御の字ぐらいの考えの方が精神的にも穏やかでいられるのではないでしょうか。
その代わり、軌道に乗れば爆発的に収益を上げられる可能性があります。
それが起業する魅力でもないでしょうか。
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勤め人から事業家になろうとしてもそのような考えが中々できないのも世の常です。
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アルバイトでも健康保険や厚生年金保険の確保
本業を辞めた際、心配な事の1つが社会保険です。
社会保険(健康保険や厚生年金保険など)は事前に勉強し確認しておくと安心です。
今ではアルバイト契約でも社会保険を受けられます。それは労働時間や収入などに基づいて決まります。条件は以下のようなものです
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事業が軌道に乗るまでは、アルバイトを行う目的の一つが、社会保険に入れることです。
社会保険は、勤め人の時は会社が半分負担してくれいたので実感がありませんでしたが、思っている以上に経済的負担が大きいです。
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社会保険の適用条件(健康保険・厚生年金保険)
アルバイトであっても、以下の条件を満たせば社会保険に加入できる場合があります。
応募や面接時に確認しておく必要があります。
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週の労働時間と日数
- 週の労働時間が正社員の労働時間の3/4以上である場合、健康保険・厚生年金保険に加入する必要があります。
- 例: 正社員が週40時間働く場合、週30時間以上働くアルバイトは加入対象。
3/4未満でも加入できるケース(短時間労働者)
次の5つの条件を満たす場合は、労働時間が正社員の3/4未満でも社会保険に加入できる可能性があります。
- 週の労働時間が20時間以上。
- 月額の賃金が8万8,000円以上(年収106万円以上)。
- 勤務期間が1年以上見込まれる。
- 勤務している事業所が従業員501人以上。
- 学生ではないこと。
※従業員が500人以下の企業でも、企業側が申し出れば適用される場合があります。
労災保険
労災保険は、労働時間や雇用形態に関わらず、全ての労働者(アルバイト・パートを含む)が適用対象となります。
労働中や通勤中のケガや病気に対して補償を受けられます。
雇用保険
アルバイトでも以下の条件を満たせば雇用保険に加入できます。
- 1週間の所定労働時間が20時間以上。
- 31日以上の雇用見込みがある。
福利厚生の内容
福利厚生は、会社ごとに異なる場合があり、例えば従業員向けの特別な割引や、食堂の利用、健康診断など、企業独自のものが含まれることがあります。
アルバイトでも正社員同様の福利厚生を利用できるかどうかは会社の方針によるため、応募前や入社時に確認しましょう。
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本業を辞めて収入が下がってもアルバイトで社会保険に加入できれば不安要素が1つ減ります。
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その上で収入が減った分、時間に余裕ができれば今まで以上に副業に時間を投じられます。
本業を辞め副業を行いながらアルバイトを行うことは、ある意味「本業が忙しいから」と自分にも周りにも言い訳できなくなり逃げ道を塞ぐことになるとも言えます。精神的なプレッシャーが高まりますので、誰にでも適応できるものではないでしょう。
それ故、よく検討する必要はあります。
ただ、本気でやりたいなら環境改善は必要かと思います。
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本業が忙しく精神的にも体力的にも厳しく、中々副業を行う作業時間を確保できないのであれば、本業を辞めアルバイトをしながら事業を行う手段も一つであると言った提案です。
環境、資金、体力、精神力等々・・・人それぞれ違いますから、合う合わない人がいて当然です。
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